◇楽しみながら表現学ぶ
和室で車座になり、音楽に合わせて手話を学ぶ。間違えたってへっちゃら。楽しい雰囲気が勝る。
「まずは楽しむことが大切。手話の表現を忘れたっていい。次の機会に覚えればいいという、軽い気持ちも大切」。1972年に設立された市内で最も古い手話サークルとなる石巻手話勉強会の村上ゆり子副会長(60)は言う。
難しいと思われがちな手話だが、その表現には、物の形状や動作を表すものが多い。例えば、握った手を頭から離すと、枕を外すしぐさとなって「朝」。向かい合う両手の人さし指を曲げると「あいさつ」。さらに、この二つの動作を続けると「おはよう」と変化する。
村上副会長は「どういう成り立ちがあるのか、手話のルーツを覚えるのも楽しみの一つ。地域によって手話が方言のように違うこともあり、奥が深い」と、聴覚障害者の意思伝達の手段だけでなく、生涯学習としての魅力も説く。
最年少の石巻市釜小6年阿部名桜さん(12)も毎週の活動を心待ちにしている。「歌に合わせて手話をするのが面白い。家では、おばあちゃんと練習してるんだ」と声を弾ませる。
そんな「楽しく」をモットーとする勉強会は、24日に石巻市中瀬公園である「いしのまき福祉まつり」で、アニメ「となりのトトロ」の「さんぽ」などのメロディーに合わせ、手話を披露する予定だ。
活動は毎週金曜午後7~9時、石巻市石巻中央公民館。会員は12人。メンバーを募集中。連絡先は村上副会長090(6850)1896。
【2017年9月19日(火)石巻かほく掲載】
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